薬をもらったが治らない

患者さん
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これはクリニックで外来を行っていた時のことです。

先日風邪に対して来院された方が来られました。

薬をもらったが治らない

症例

先日受診されましたが具合はいかがですか。

昨日と変わりはないですね。

今日はどうされましたか

薬もらって飲んだけど治らないのできました。

1日薬を飲んだけど治らないからまた来院されたというわけです。

もちろん、心配になる気持ちはよく分かります。

熱や咳、喉の痛み…。風邪の症状はつらいものですし、早く元の生活に戻りたいという思いは当然です。

でも、風邪の多くはウイルスによるもので、どんな薬を使ってもすぐにピタッと症状が止まるというわけではありません。

体がウイルスと戦っている間に、少しずつ自然に回復していくのが通常の経過です。

薬はあくまで、症状を「軽くする」ためのサポート役です。

症状が完全にゼロになるわけではありません。

ゲームや漫画のように飲んだら風邪が一瞬で治るわけではないのですよ。

もちろん、症状が悪化したり、思っていたよりも長引いている場合には再診は大切です。

ですが、1日だけで「効かない」と判断して再受診されると、判断が難しくなることもあります。

・薬が効いていないのか
・まだ効果が出ていないだけか
・別の病気が隠れているのか

これらを見極めるには「時間の経過」が非常に重要です。

薬の効果が出るまでには、1〜2日かかることもあります。

再診しないで自宅で療養をしているのが一番の治療になることもあります。

とはいえ、心配なときに医師に相談すること自体は決して悪いことではありません。

再診に来てくださった方の中には、別の病気が見つかることもあります。

ただ、薬を飲んですぐに効かないからと焦らず、2〜3日様子を見ることが、

結果的に最善なこともあるということを知っていただけたら嬉しいです。

解決策

  • 症状の経過を観察・記録しておく
  • 様子をみても改善なければ再受診
  • 食事・睡眠も大切である
  • 不安な際には相談

症状の経過を観察・記録しておく

いつにどのくらいの熱がでた、咳がいつ出た

症状がよくなっている、悪くなっているかを自分なりに観察しておきましょう。

記録しておくと次の再診時に医師に伝えやすく、スムーズです。

様子を見ても改善なければ再受診

薬を飲み切っても改善またはまだ症状が残るときには受診をしましょう。

呼吸が苦しい、状態が明らかに悪化しているなどあれば早めにかかりましょう。

食事・睡眠も大切である

熱もあると食欲は落ちるかと思いますが、発熱していると汗も増えるためしっかりと水分だけはとりましょう。

糖尿病などなければオレンジジュースなどビタミンCを一緒に取れるとなおよいこともあります。

あとはとにかく寝ること。体を休息させることが何よりも大切です。

不安な際には相談

再診を受けるべきかどうかのときには電話ででも相談してください。

もう少しこのまま様子を見るべきか来院して診療をするべきかを判断させていただきます。

まとめ

薬を1日飲んで治らなくても、それは異常ではありません。

大切なのは、
・焦らず経過を見守ること
・体を休めること
・気になる変化があれば再受診すること

「薬を飲んでも治らない」と感じたときこそ、正しい知識落ち着いた対応が体を守ってくれます。

不安があれば、遠慮せずに医療機関にご相談くださいね。

それではお大事にどうぞ。

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