「ここの医者はなんもしてくれん」入院の点滴加療中に言われた患者さんからの一言。

患者さん
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こんにちわ。わさび大福です。好きなスポーツはラグビーです。

ONE for ALL,ALL for ONE.

これは大学病院時代。

入院治療中の患者さんのお話。

入院中に治療が進んでいるかどうか不安になってしまう方。

そんなときにどうしたらいいのかをお伝えします。

「ここの医者はなんにもしてくれん」

症例

わさび大福
わさび大福

体調はいかがですか。

変わりはありません。

わさび大福
わさび大福

このままの治療を続けていきましょう。

いつなったら退院ですか。点滴しているだけで治療は進んでいるんですか。

ここの医者はなんにもしてくれん

毎日が同じ繰り返し。点滴をひたすらされて日々が過ぎていく。

体的には元気になってきた感じはするもののいつまでも話が進まない日がもどかしい。

大丈夫。治療は進んでいます。

治療には大きく分けて2種類あります。外科的治療内科的治療です。

外科的治療とは手術を代表とした侵襲的な治療になります。

それに対して内科的治療は点滴や内服といった薬での治療になります。

これを組み合わせて病院で治療を行っていくということになります。

以下は私が行っていた大腸の手術の日程を提示します。

これはあくまでも私が所属していた施設の例です。

手術入院の予定
  • 1-2日
    入院

    既往歴や状態によっては早めの入院。

  • 1日
    手術

    手術がどのくらいかかるかは疾患の状態によりけり

  • 1-3日
    禁食

    手術によって活動低下した腸が動き始めるのを待ちます

  • 7-10日
    回復

    おもゆから再開し少しずつ固くしていきます

  • 退院

入院から手術までの間は待機になります。糖尿病などのコントロールがあれば行っていきます。

手術後は必要があれば点滴を行いながら合併症がないことを検査しながらリハビリになります。

合併症が起これば再手術を行ったり、点滴加療の期間が長くなります。

合併症の心配がなくなり自宅で生活できると判断したら退院になります。

手術はしない入院の時には手術を処置(カテーテル治療、内視鏡)などに置き換えてください。

禁食はありませんが合併症のチェック、回復を待つという点においては同じです。

肺炎を代表とした感染症などは点滴のみでの治療のさいにはひたすら回復を待つという形です。

画像検査、採血、身体検査を見ながら悪化していていないか改善しているかを待ちます。

画像検査、採血検査をして診断が確定したら培養検査を行います。

なんの菌が原因で病気になっているかを調べるわけです。

培養の結果がでるようであれば薬を変更したり、改善しないようであれば薬を変更したり・・・

これを繰り返して改善を目指します。

各々の変更するのに効果が出ているかの判定をするのに数日を要します。

時間が必要になります。

人によって回復するスピードはまちまちです。

それは年齢や体格、基礎疾患によって変わってきます。

治療が進んでいるか心配になってしまうのでしょう。

待つことも治療です。体が回復するには時間がかかるのです。

解決策

  • 現在の状況について説明をうける
  • 今後の予定について説明をうける
  • 不安に思っていることを相談する

私自身は入院前に説明し予定より時間が延びそう、変更になるところでで説明を入れるように心がけておりました。

回診に際に患者さん側から教えてくれないとある程度納得されているものだと考えてしまいます。

思っていることは声に出してください。

現在の状況について説明をうける

今、どういった状態になっているのか、なんの治療を行って、何を待っているのかが分からないと

不安になるのはもっともです。

恐らく入院前、入院時に説明は受けているかと思うのですが改めて確認するのがよいでしょう。

今後の予定について説明をうける

今後はどういった治療を行っていくのか、どうなる可能性があるのか、

退院がいつになる予定なのかを確認しておきましょう。

ただ予定は予定になりますので過度な期待は禁物です。

不安に思っていることを相談する

そのほか特にかく思っていることを相談しましょう。

日本人は比較的我慢強く、謙虚な方が多いです。

何でもかんでも言われてしまうと困りますが、できる限りは解決に向かって一緒に考えましょう。

まとめ

入院生活は、どうしても「同じ毎日の繰り返し」に感じてしまうものです。

点滴を続けながら時間だけが過ぎていくと、「本当に治療は進んでいるのだろうか」と不安になってしまうのは自然なことです。

ですが、治療には目に見える手術のようなものだけでなく、体の回復をじっくり待つという大切な時間も含まれています。

そうはいっても、不安を抱えたままでは落ち着いて治療に臨めません。

入院中に感じる疑問や不安を心にしまい込む必要はありません。

思っていることを伝えることは決して迷惑ではなく、むしろ安心して治療を続けるためにとても大切なことです。

待つことも治療の一部ですが、その時間を少しでも穏やかに過ごせるよう、ぜひ医療者と一緒に歩んでいきましょう。

それではお大事にどうぞ。

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