「その日は行けません」ご本人の今後の方針を直接あって相談したいと連絡した時のご家族からの一言。他の日もずっと行けない。

ご家族
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こんにちわ。わさび大福です。好きな番組は華大さんと千鳥くんです。

毎週Tverにて視聴しています。

これは大学病院時代。

入院中の患者さんのことで連絡したときのお話。

ご家族が病院で入院中の方。そしてそのkeypersonである方。

知っておいて欲しいことがあります。

「その日は行けません」

症例

突然のお電話すいません。わさび病院の医師の大福です。いまお電話大丈夫ですか?

いつもお世話になっております。

〇〇さんのことでお話があるのですが、A日B時以降、C日D時以降、病院に来ていただくことはできますでしょうか?

ちょっとその日は行けません

ではE日F時であればいかがでしょうか。

その日も仕事で。。。2週間後かA日の20時以降か、日曜日でしたら大丈夫です。

病院からの呼び出しって面倒くさいですよね。日々の仕事、予定もある中で突然言われても難しいのは分かっております。

もう少し融通を効かせていただけると助かります。

こちらからお願いしていることなので強くは言えないのですがもう少し譲歩していただけると助かります。

以下は入院から退院までの説明にどういったものがあるかを出しました。

治療、退院に至るまで
  • 入院
    入院疾患、方針の説明

    なんの病気で入院してどういった状態か。治療をどうしていくのか。

  • 入院中
    検査の説明

    病気を調べるためなんの検査が必要か。どういったリスクがあるのか。

  • 治療の説明

    病気が明確になり治療はどうするか、リスクは何があるのか。

  • 治療経過の説明

    予定通り進んでいるのか。進んでいなければどうするのか。

  • 退院
    退院の説明

    自宅退院か転院、施設か。自宅での注意。今後の方針

  • 外来
    外来

入院中はこれだけの説明があります。同じだけ同意書がありサインを求められます。

これが滞ってしまうと治療が遅くなり、退院が延びてしまいます。

なのでできるだけ早期の説明が必要になります。

例えば入院して緊急手術であった場合の入院時の同意書にはこれだけあります。

  • 入院説明と同意書
  • 手術の説明と同意書
  • 麻酔の説明と同意書
  • 学生介入の可能性の説明と同意書
  • 身体抑制の説明と同意書
  • 血栓予防の説明と同意書
  • ICU入室の説明と同意書
  • 胃管の説明と同意書
  • 中心静脈カテーテルの説明と同意書
  • 輸血の説明と同意書
  • 特定生物由来製品の説明と同意書
  • 研究協力依頼の説明と同意書
  • 造影剤の説明と同意書

これだけあるんです。病院や科によっても異なります。

手術でなく、状況が悪くなければ半分くらいです。

この説明にも重要度があります。以下私感ではございます。

説明重要度レベル
  • レベル1
    検査説明

  • レベル2
    治療経過の説明
  • レベル3
    治療の説明

  • レベル4
    退院の説明

  • レベル5
    入院疾患、方針の説明

医師の裁量によりますが重要度が高くなければ電話での対応も可能かと思います。

私はレベル3以上であれば対面で行います。レベル2でもできれば対面を希望します。

どうしても来れない、緊急の場合であればお電話でお話することもありますが

話しをするときはできる限りお互い対面したほうがいいかと思っています。特に重要な話の際には。

話し相手の気持ちを察するためにはやはり表情や仕草、目線など声だけでは伝わらないことがたくさんあります。

電話だけで進めていくとどうしてもお互いの気持ちのすれ違いが起こってしまう可能性があると感じます。

じゃあテレビ電話でいいじゃない、と考える人はいるでしょう。

じつは一度やったことがあります。ご家族何人かはいらしておひとりだけTV電話で参加がありました。

その人が少し特殊だったこともありましたが緊張感があまり伝わらないのか途中でご飯を食べ始めていたりしておりました。

個人的にはまだ「なし」です。

遅い時間や日曜日、祝日などの休日に説明を希望される方います。

医師や施設によっては行っております。

昨今病院での働き方改革もあり、夜間や休日での勤務は厳しくなってきております。

そもそも他の職種であればありえないことです。

20時ラストオーダーだけどそれまでに間に合わないから21時までやってくれ、なんて要求しませんよね。

医療業界ではいままでまかり通ってきたのが怖いところです。

仕事で来られない、という方多いです。

ビル・ゲイツやトランプ大統領などでない限りお仕事って休んでもいる人だけで回ります。

新型コロナウイルス感染症で休んでも大丈夫でしたよね。

ましてやご家族のことなのですからもう少し優先で動いていただいても罰は当たらないかと思います。

休ませてくれない職場なんて辞めてしまえ

幼稚園「子どもが熱出ました、迎えに来てください」

すぐ対応するかと思います。

30年、40年前に自分が子どもであったとき対応してくれたのはどなたですか?

少しくらい親に還元してあげてもいいのではないでしょうか。

解決策

  1. 都合のよい日程を調整する
  2. 誰か他の人にお願いする
  3. 医師のせいにする
都合の良い日程を調整する

説明に都合のいい日を全て聞いてしまいましょう。その中で調整を考えましょう。

そして話しの技術になるのですが

〇日に休みたいんですけどいいですか

よりも

休みたいのですけど〇日と×日どちらがいいですか

の方が話が通ります。二者択一話法といいます。

休むことは前提条件になっていることを明らかにし断りにくくなります。

誰か他の人にお願いする

ご自身がどうしても都合がつかないのであれば他の方にお願いしてください。

一人で抱える必要はありません。

でもある程度決定権がある方がいいです。

そこからの電話相談でも構いません。

医師のせいにする

自分の都合で休むと伝えるのは少し気まずいですよね。

その時は医師、病院のせいにしてしまいましょう。

母のことで病院から呼び出されておりますので。。。

これを断れる人はなかなかいないでしょう。

まとめ

入院中の説明や同意は、患者さんの治療や退院を進めるうえで欠かせないものです。

ご家族の都合も大切ですが、それ以上に優先すべきは患者さんの治療です。

仕事や予定は代わりがききますが、ご家族の命や健康は代わりがききません。

どうか「行けない理由」を探すのではなく、「行くための方法」を考えていただければと思います。

それではお大事にどうぞ。

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